アジュラックプリント
パキスタン・シンドゥ地方に起源をもつ木版更紗で、イスラムの草花や雲、波などをモチーフにした幾何学模様が特徴です。アジュラックは、アラビア語で青を意味する「アズラック」が語源で、主に藍と茜を染料に使います。ムスリムの男性が使う布で、腰巻(ルンギー)やターバン、肩にかけたり、時にはお野菜を包んで運んでいました。
アジュラックプリントはパキスタン・シンドゥ、インド・グジャラート州カッチ、ラジャスタン州バーマーに暮らす、「Khatri カトリ」コミュニティによってつくられています。基本的に天然の染料を使い、ハンドブロックプリント、防染、藍や茜染めを約20工程、全ての工程が職人の手仕事でできています。
ラクダの糞とソーダ灰とカスターオイル(ひまし油)で生地の糊抜きをします。
職人がリズムよく木版を捺染していきます。
天然の藍で布を染めます。
牛も通るとてものどかな干し場。
染めた後は水場で叩き洗いします。
ぐつぐつ煮込まれた茜の染料で染めます。
灼熱の太陽のもと、広げて干します。
旅ジタクのアジュラック布はグジャラート州カッチ地方アジュラクプールのスフィヤン・カトリさんの工房の布を使っています。スフィヤンさんは伝統的な柄のほかに、ご自身でデザインされた柄や新しい生地を使ってみたりと、幅広く挑戦されています。また、アジュラックプリントを広く知ってもらうために世界中でワークショップをしています。